【改正相続法⑦】遺産分割の見直し2【持戻し免除の意思表示推定と「相続させる」遺言など】

前回に引き続き、「持戻し免除の意思表示推定の規定」について、実務上問題になり得る点を何点か挙げてご紹介したいと思います。 
 

<Summary> 
1 具体的相続分を求める計算式
具体的相続分=(相続開始時に有した財産の価額+生前贈与の価額-寄与分)×(当該相続人の相続分の割合)-(特別受益の額)+(当該相続人の寄与分)

2 遺産分割における取得額の算出 
遺産分割における取得額=(遺産分割における対象財産の価額)×(当該相続人の具体的相続分)/(全相続人の具体的相続分の総和)

改正法施行前の解釈論であり、これから事例が集積されていくところですので、あくまでも想定事例の解釈論として、ご参考程度にしてください。

【その1】「居住用建物」? 店舗兼住宅の場合 

遺贈・生前贈与された不動産が、店舗兼住宅のような場合にも、903Ⅳ(持戻し免除の意思表示推定)の適用があるか?「居住の用に供する建物」に該当するか?という問題です。 

“【改正相続法⑦】遺産分割の見直し2【持戻し免除の意思表示推定と「相続させる」遺言など】” の続きを読む